先日、初夏の陽気の中ピアノコンサートをした。場所は河内長野の緑に囲まれた教会。開演前、昼下がりの礼拝堂は、程よい緊張と期待とに包まれていた。リハーサルを終え、空調の音を気にしていた僕は、クーラーを止めて頂く様にスタッフにお願いした。その変わりに会場の窓を全部空ける事になった。午後3時、演奏会が始まった。ピアノを弾きはじめて暫くすると、窓の外で鴬が鳴いていることに気がついた。のどかだなあ…。演奏会も中盤に差し掛かった頃、驚きと喜びに包まれた。鳥たちがどうやらピアノの曲調に反応して歌っているみたいだ。まさかと思っていたが、曲の激しさが増すと鳥たちも負けずと大合唱になっていく。確かにフレーズに応答している。演奏を聴きに来ていたバードウオッチング好きの父もその様子に気が付いていた。父によれば7〜8種類の鳥の声がしていたと言う。これは僕のピアノ人生で初めての出来事。そうだ!鳥が合わせてくれているなら、今度は鳥に合わせて見よう。用意していた曲の合間に急遽、即興演奏を組み込んだ。鳥の歌声に合わせて…。演奏会は無事終わり、何とも言えない豊かな気持ちになった。お客さんも大変喜んで下さった。この夢の共演、来年もこの時期にこの場所でやらせて頂きたいと思った。鳥たちヨロシク頼むよ!